特集》京の行事食おつゆレシピvol.3 節分-大豆と根菜のおつゆ
行事と食のつながりを全国に発信するお節・行事食研究家の小宮理実さんに、行事をより楽しめるおつゆレシピをご紹介いただく「京の行事食おつゆレシピ」特集。3回目は、節分にちなんで大豆と根菜のおつゆのレシピをご紹介します。豆まきをしたり、恵方巻を食べたりする人も多いと思いますが、こちらのおつゆも、ぜひ節分のメニューに加えてくださいね。
健やかな一年を願って、鬼を追い払う「節分」
「節分」とは「季節を分ける」ことを意味しています。そのため、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日が「節分」にあたり、実は年に4回あるのです。そのなかでも立春は、二十四節気においては春の始まり。つまり一年の始まりとされる大切な日で、その大晦日にあたる立春の前日を「節分の日」として、現在でも各地で行事やお祭りが行われています。
節分になぜ豆をまくのかについては、季節の変わり目に起こりがちな病気や災害を鬼に見立てて、豆をまいて追い払ったとか、豆をまくのは「魔滅(まめ)」に通じていて、無病息災を祈る意味があるなど、さまざまに言われています。いずれにしても、年のはじめに家族の安寧や健康を祈って、昔から行われてきました。
京都の社寺では、鬼を追い払う「追儺式(ついなしき)」やなど、多彩な節分行事が行われます。開催日時といった詳細は社寺のホームページなどでチェックしてみてくださいね。
さて、そんな節分の日に食べたいのは「大豆と根菜のおつゆ」。豆まきにも使われる大豆を使いました。ぜひつくってみてください。
「大豆と根菜のおつゆ」のレシピ
〈材料〉2人分
大豆(水煮)50g
大根、人参、牛蒡、こんにゃく、揚げ、白ネギ 各25g
昆布 5×10センチ
水 500cc
味噌 適量
〈作り方〉
- すべての具を大豆とおなじくらいの大きさに切り揃える。
- 鍋に白ネギ以外の具、水、昆布を入れ中火にかける。
- 味噌をとき、白ネギを加えて味を整える。
小宮理実さんからのワンポイント
昆布は途中で引き上げ、食べやすく切ってから再び鍋へ。だしとしてだけではなく、おつゆの具として、無駄なくいただきます。
《小宮理実さんプロフィール》
お節・行事食研究家 小宮理実(こみやりみ)
京都生まれ、京都育ちのおせち料理・行事食研究家。5歳の頃から祖母の手ほどきでおせち料理作りをはじめる。京都ならではの暦を意識した食と暮らしを刷り込まれて育つ。現代の暮らしに京都の知恵を生かす工夫を考案する。食育、企業の商品開発、おせち料理の監修・テレビ・ラジオ・雑誌で活躍中。近著に『福を呼ぶ 京都食と暮らし暦』(2019 年 青幻舎)『京のおばんざい四季の味』(2019年 家の光協会)がある。
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