お蚕さまからのたより|VOL.19 ナトリード®って、どんな色?どんな形?
天虫花草に含まれている新規有効成分ナトリード®。現在も岩手県盛岡市にある第一工業製薬のグループ会社、バイオコクーン研究所で、その未知なる力を研究中です。世界初発見のこの成分。そもそもナトリード®って何なのでしょう?色は?形は? バイオコクーン研究所で精製している作業を見学してきました。
目次
1.カイコハナサナギタケ冬虫夏草1キロからわずか数百ミリグラム
2.黄金色の液体を精製して乾燥させると真っ白な粉に
3.国際学術誌でも論文発表。研究を続けています
1.カイコハナサナギタケ冬虫夏草1キロからわずか数百ミリグラム
ナトリード®は、アミノ酸などで構成される環状ペプチドの一種です。研究するためには、カイコハナサナギタケ冬虫夏草からナトリード®だけを取り出す必要があるのですが、特別にその作業を見せてもらうことができました。この作業を行っているのは、バイオコクーン研究所研究部専門部長の江幡順良さんです。ナトリード®は水溶性。そのため、カイコハナサナギタケ冬虫夏草の抽出液から精製する方法をとっています。
「カイコハナサナギタケ冬虫夏草1キロから、ナトリード®がとれるのはわずか数百ミリグラム程度。とても貴重なものなんです。水に溶かして、いくつかの処理を行ってから精製します」。そう話す江幡さんの前でくるくる回っているガラスの容器。この中に入っている黄金色の液体がカイコハナサナギタケ冬虫夏草の抽出・精製液。ここからさらに 精製して凝縮し、純度の高いナトリード®を取り出すのです。
2.黄金色の液体を精製して乾燥させると真っ白な粉に
いくつもの工程を経て、ナトリード®を取り出すのにかかる時間はおよそ1か月! それでも研究を始めた頃はもっと大変だったとか。「昔は1年かけて、数十ミリグラムしかとれないこともありました。いろいろな溶媒や試薬を試行錯誤して、この精製法にたどり着いて、ようやく行程を標準化できたところです。今後は装置を大きくするなどして、一度で処理できる量を増やすことも考えています」と江幡さん。精製したナトリード®は乾燥させると、真っ白い粉になります。形はというと…「顕微鏡で見るとふわふわした綿菓子のようです」とのこと。ナトリード®は冷凍で保存しておき、日々の研究に利用されています。
3.国際学術誌でも論文発表。研究を続けています
「ナトリード®が生体のなかでどんな働きをしているのか。そのメカニズムを、この取り出したナトリード®を使って解析します」。バイオコクーン研究所では、このナトリード®を投与した老化したマウスの記憶力を調べるなど、脳への働きを研究中。その成果は2021年、国際学術誌『PLOS ONE』でも論文として掲載されました。古くから知られている冬虫夏草の健康を支える力に加えて、新たに発見されたこのナトリード®が、人生100年時代をきっとより豊かにしてくれるでしょう。
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明日はもっと、豊かな自分に。
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