お蚕さまからのたより|VOL.11 もうすぐ梅雨入り。夏に向けて、体調を「白茶」で整えませんか?
気温も高くなって、梅雨入りももう間近。暑さと湿度で体調を崩したり、なんだか気分が晴れなかったり。そんなときは、少し心を落ち着かせて、ティータイムを楽しみませんか? 国産カイコハナサナギタケ冬虫夏草を使用したお茶のブレンドなどで協力をいただいている茶専門店「7T+(セブンティープラス)」のナカノケンジさんに、これからの時期におすすめのお茶について教えていただきました。
1.時間帯や季節によって合うものが変わる
2.まるで茶葉そのもの。熱も力も加えない「白茶」
3.中国の陰陽道では、熱をとる茶とも
1.時間帯や季節によって合うものが変わる
7T+のテーブルには茶葉が入った小さなガラスケースがずらり。茶の色、つまり発酵の度合いによって並べられています。
「茶葉でいう発酵とは、酸化のことです。葉を枝から切り離した瞬間から、茶葉の中で酸化酵素がポリフェノールを酸化させていきます。それが一番進んだのが紅茶、反対に酸化していない無発酵が緑茶です」。7T+では、発酵の度合いによって茶葉を6つに分類し、さらに、桑茶のように茶葉が材料ではないもののお茶と呼ばれている「茶外茶」を合わせた、7つのグループで分類しています。
発酵度合いが低いものほど爽やか、高まるほどコクがある味わいになるよう。その度合いによって一日の中でも合う時間帯や、感じる季節感がお茶によって違うとナカノさんは言います。「一年を一日に例えると、春が朝だとしたら冬は夜。だんだん季節がすすんでいくに従って発酵度合いが高いものが合うと思います」。つまり緑茶は一日で言うなら朝、季節で言うなら春といった具合。意識してみると新しいお茶の楽しみ方ができますね。
2.まるで茶葉そのもの。熱も力も加えない「白茶」
この考え方で行くと、ナカノさんの夏のおすすめは、緑茶の次に発酵が進んだ「白茶(はくちゃ)」という種類。白茶は、中国のなかでも福建省のある一部だけで受け継がれてきた製法で、その昔は、皇帝に献上されていたという貴重なお茶。最近ようやく日本でも製造されるようになってきたものだとか。
「白茶は茶葉でつくる6種類のなかで、唯一、熱も力も加えません。太陽光と風だけで乾燥させ、茶葉を揉むこともしません。抗酸化物質が熱で消失することもなく、丸めたり、よったりもしないので細胞膜が壊れていない。葉をそのままお茶にしているようなもの。薬草としてのお茶の効能を余すことなく受け取れます」
3.中国の陰陽道では、熱をとる茶とも
食べ物を陰と陽で分ける中国の薬膳や漢方では、白茶は陰にあたるとナカノさん。「中国の陰陽道では、白茶は陰。体の熱を取るお茶とされています。体を冷やしてくれるものです」
飲んでみると、味わいはやわらかく、干し草のような香りがふんわり。忙しい時や疲れた時には、この1杯がほっと心を和ませてくれるでしょう。味が出なくなるまで、何度かお湯を足せば、その変化も楽しめるとか。暑い季節には、ゆっくり一晩かけて水出しにしても、すっきりさが増しておいしいですね。お茶をいれる際には、急須などの容器に茶葉をそのまま入れて、茶葉が開くことができるようにしておくとよいそうですよ。ぜひお試しください。
梅雨をこえたら、いよいよ夏本番。体調管理に、気を付けて夏を乗り切りましょう。
◆取材協力 7T+ https://7teaplus.com/
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