お蚕さまからのたより|VOL.13 天虫花草のふるさと訪ねて~盛岡編~
天虫花草を販売している第一工業製薬の本社は京都にありますが、研究は岩手県にあるバイオコクーン研究所で、製造は福島県東白川郡棚倉町の第一工業製薬の棚倉工場で行っています。5月下旬、販売を担当する京都チームが東北の拠点を訪ねて、取材してきました。その様子を3回に分けてレポートします。
目次
1.岩手大学理工学部構内のコラボMIUで研究
2. カイコハナサナギタケ冬虫夏草のメカニズムを
3.なぜ虫に? キノコのたくみな生存戦略
1.岩手大学理工学部構内のコラボMIUで研究
バイオコクーン研究所があるのは、コラボMIU(盛岡市産学官連携研究センター)。盛岡市の中心部からほど近い、岩手大学の理工学部の構内にあります。5月の盛岡は、爽やかな新緑がまぶしい季節。大学の構内には大木が多く、気持ちの良い木陰があちこちに。また、歩道の花壇や住宅の庭には花がたくさん咲いていて穏やかな雰囲気に満ちた美しい町でした。
特に訪問した日は快晴。バイオコクーン研究所からは岩手山がきれいに見えましたよ。
2.カイコハナサナギタケ冬虫夏草のメカニズムを
岩手の豊かな自然を感じながら進められているカイコハナサナギタケ冬虫夏草の研究。リーダーは石黒慎一さんです。故鈴木幸一岩手大学名誉教授とともに長年、昆虫の研究を進めてきました。昆虫の生態の解明し、その性質を人に応用できないかというのが研究テーマ。現在は、カイコハナサナギタケ冬虫夏草が持つ認知機能改善について追及するプロジェクトを率いています。プライベートでは、子どもと一緒に昆虫採集をしていているときにも、冬虫夏草を探してしまうとか。「冬虫夏草は森などの自然のほか、神社の境内や大きい池がある公園にもいます。湿度があるところにいるんですよ」と言います。
3.なぜ虫に?キノコのたくみな生存戦略
意外と身近にあるという冬虫夏草。それにしてもなぜ、虫にキノコが?そんな疑問を石黒さんに聞いてみました。「一般的に、植物以外の生き物はほかの生き物を使って自分を成長させるものです。成長してキノコならカサを開いて胞子をまきます。冬虫夏草の場合は、その栄養源の対象が虫なんです。冬虫夏草の菌が入って蔓延するまでは、虫は動き回ります。行動範囲が広いので新しい場所へと自身を運んでもらうという冬虫夏草の生存戦略なんです」
なんとも不思議な生き物の世界。そんな虫やキノコの性質を解明して、人の暮らしに役立てられるように、バイオコクーン研究所は日々研究に取り組んでいます。
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明日はもっと、豊かな自分に。
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